テレビがすき
ぼくはテレビがすきです。バラエティがすきです。テレビをみて育ってきた生粋のテレビっ子です。今でも毎日のようにみています。
NHKニュース on Twitter: "“出演者が痛がる様子を笑いにする番組演出” BPOが審議へ #nhk_news https://t.co/LHreG826Oh"
だから今回のような報道をみるとすごく悲しくなります。
ようは時事ネタに絡めた自分語りです。
例えば、今回は「苦痛を笑いのネタに」なんて話ですが、それじゃあそれを仕事にしている芸人さんは?と思います。もちろん嫌なことを拒絶するのは大事な権利です。しかしそれをおいしく思っている人もいます。
「嫌なら見るな」は極論でも、みたくもないものを苦に思いながらみる必要もないわけで。
「今の時代、誰もテレビなんかみていない」「テレビは時代遅れ」「テレビはつまらなくなった」
こんな言説をよく見かけます。僕はみていますが。それでもインターネットが発達した昨今、やはりテレビがYouTubeに押され気味なのは結局は事実な訳で。
それじゃあどうしてテレビは時代遅れになったのか。インターネットに企画力で負けたからに他なりません。火を見るよりも明らか。しかし負けた原因を考えるとコンプラに引っかかって過激な企画が立てられなくなったのが大きな要因であると思います。
今の時代は何をしても叩かれる時代ですが、何においても過激派の声というのはとても大きい。その声に負けた結果、規制は強くなっていく。
大規模企画ができなくなった結果、どんどんとありきたりでこぢんまりとした小規模企画が増えていく。
クイズ番組が増えていくのはこれが原因でしょう。何にも接触しない安牌を選んだ結果。クイズ番組を否定しているのではありませんが、そればかりになるのはやはり悲しいものですね。
そしてどんどんと使える予算も無くなっていく。限界企画も派手企画もできないんじゃどんどんと衰退していくのも道理ですよ、そりゃあ。
反面、インターネットは自由に企画が立てられる(最近はどんどん整備されていってそうでもなくなっているけれど、それでもテレビよりマシ)。そもそもの分母も違うから自分に合った企画が探しやすい。テレビのように番組数の上限もない。だから人が流れる。
「インターネットで流行!」が枕詞の二番煎じ企画ばかり。今の時代厳しいのもよくわかるけれど、それでもテレビ発のトレンドをまたみたいというのもまた本音です。
「痛みで笑いをとるのは時代遅れ」
よくわかります。今の時代はとにかく"誰も傷つけないもの"が求められている。それはとても正しい。正しいことが正解とは限りませんが。
テレビがインターネットに勝てるところがあるならばやっぱり"人脈の多様さ"ですよね。あれだけのタレントが一堂に会すること、テレビ以外ではそうない。その人脈をどれだけ活かせるかが今後の生き残りに関わる重要なところではないでしょうか。
最高に面白い芸人を呼んだとしても誰でもできるようなことやらせてたら宝の持ち腐れですからね。
否定も肯定も全てを受け入れて、それで正しいものが生まれるのならなんと良いことか。万人が素晴らしいと褒め称える表現があればどんなに良いことか。
そんなものは存在しないから、多数決。
しかし結局のところは大多数は興味がない、もしくは肯定している人間は声を上げない。
少数派が声を上げるのも権利ですが、それを精査して正当か否かを判断してはねのけるのもまた権利。
今回はあくまでも審査であり、実際にどうなるのかはわかりません。テレビにとっていい方向に向かうことを願いつつ、しかしもうどの方向もどん詰まりのようにも思いつつ。
あぁ、僕はまだまだテレビが好きだったんだな。改めてそう思った話でした。
というかインターネットにどっぷり浸かってる人間に聞いたところでそりゃテレビみてないって答えが返ってくるに決まってるじゃないですか......